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2024 .11.22
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先日、道を歩いていたらカラスに襲われた鳩が落ちてきた。

羽が飛び散って、コンクリートの道にうずくまり、飛び立つ気配がない。
カラスは、もう一度襲おうかどうか空中から様子をうかがっていた。

カラスが再び襲いかかってきたら、この鳩は大変なことになると思って、ひとまずカラスの攻撃から鳩を守りつつ対策を練ろうと思い、カカシのように鳩のそばに立ってみた。

さて。
どうしよう。

考えている間に、元気を取り戻した鳩は飛び立ち、空中でカラスと追いかけっこをはじめたので、とりあえずよしとしたのだが、もし鳩がずっと動けなかったらどうしたらよかったのだろう。

そこで、動物病院に負傷動物の取り扱いについて聞いてみた。


①野生の動物はなるべく素手で触らないこと。色々な菌を保有していることがあるので、ハンカチなどでくるむといい。

②持ち運びは、段ボールなどに入れてあげると良い。その方が落ち着くとのこと。

③近くの保健所に連絡して指示を仰ぐ。


動物病院に直接持ち込んでもみてもらえないことがあるので要注意だ。
いろいろなオトナの事情があるらしい。

保護したことによる補助金が自治体から出ない場合は診ないとか、お金にならない動物を保護してベッドが1床埋まってしまったら、もしお金を払って入院してくれる患者が来たときに入院させることができないからとか、そういうこともあるらしい。

保健所にいった動物は、保健所と提携している獣医にみてもらって治療を受けることもあるとのこと(害獣に分類される動物は処分かもしれない・・・)。
そのあとのことは、なんとなく怖くて聞いていない。

私がお話を聞いた病院では、怪我が完治したら野生に返しているという。
この間も、元気になった鴨が空に帰っていったと言っていた。


この動物病院の話を聞いてほっとした一方、生きて自然に帰れるか、殺処分か。運や場所次第、ヒトの考えひとつで変わってしまうんだなと思った。

動物医療の技術はとても進んでいると思う。我が家の犬に処方されている薬をみると、ヒトと同じものだったりするし、本屋で犬の本を立ち読みしてみると、抗がん剤の種類もヒトと同じようなものが使用されている。

ただ、医療のしくみの方が、まだ整っていないなと思う。
動物もヒトと同じように等しく医療が受けられるようになるにはどうしたらいいんだろう。

近所の犬が炎天下の中、外につながれていた。そして、いつの間にかいなくなってしまったのに気付いたときも、震災の被害をうけた犬をみたときも、我が家の愛犬が亡くなったときも、ずーっと考えていた。

「うちの子」はもちろんだけれど、飼い主のいない動物や、飼い主がいるけれど尊厳が無視されているような扱いを受けている動物も、みんなが尊厳を保って最低限の生活を営むことができるしくみをつくるにはどうしたらいいのかな・・・。

ここ数年ぐるぐると考えているけれど、まだ分からない。
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プロフィール
HN:
タカガキ
性別:
女性
職業:
薬剤師ライター
自己紹介:
保険調剤薬局薬剤師、医薬系広告代理店での編集、メディカルコピーライターを経てフリーランスの薬剤師ライターに。人だけではなく動物の医療の取材も行っています。著書「犬の介護に役立つ本(山と溪谷社)」。

薬剤師向け雑誌、医薬系業界紙のほか、一般の方向けの「編集会議」「Wan」「猫生活」などでもお仕事をさせて頂いています。
代理店勤務の経験を活かし、メディカル系のコピーライティングも。

お仕事のご依頼など、お気軽にお声をおかけください。
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