2024 .11.22
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2013 .01.31
混雑してきた薬局内。
にもかかわらず、薬剤師をつかまえてずっと長話を続けているちょっと困った患者様Aさん。
他の患者様は、すこ~しイライラし始めています。いやな雰囲気です。
さあ、困った。
と、思っていたら。
「お元気そうでいいわね。私なんてもう、あと何年生きられることやら」
Aさんに、ゆっくりと話しかける女性の患者様がいました。
急に話しかけられて驚くAさん。
でも、もともとお話好きなので、すぐに会話が始まります。
「なに言ってるの。元気じゃないからこんなところに来てるんでしょ。あなたおいくつ?」
「私は83歳。あなたは?」
「私は79歳」
「あら、お若くていいわね」
「なに言ってるの。家じゃばばあ扱いよ」
ぽんぽんお話が弾むこと!
しかも、会話の最中にたくさん褒められて、Aさんは気分が良さそうです。
すっかり機嫌よくなったAさん。
いつもはもう少し薬剤師相手のお話が続くところなのですが、今日はすっきりした表情で満足そうに席を立ちます。
「お互い元気でがんばりましょうね」
とAさん。
「ほんとにね。お元気でね」
Aさんは初対面である83歳の患者様と、まるで旧友のように挨拶を交わし、薬局を出ていきました。
その後ろ姿をにこにこ見守っていた83歳の患者様ですが、Aさんの姿が見えなくなると、おっとりしたおとぼけ風だったキャラ(?)を一変させ、茫然と立ちつくす薬剤師に一言。
「ああいう方はね、褒めてさしあげればいいのよ」
気分を良くさせれば話を切り上げるの。
ぴしゃっと言いました。
薬局スタッフ一同(きっと居合わせた患者様も)、心の中で拍手喝采していました。
なんとも粋な患者様でした。
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