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2024 .11.21
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派遣薬剤師をしていると、いろいろな地域の薬局でお仕事をすることが出来ます。
きっと多くの薬剤師さんは自宅近くの薬局で勤め上げて、その地域の方と密接に関わり、地域の医療に貢献されていると思うのですが、私のようにふらふらとあちこちの地域の薬局で務めると、いろいろな地域の差が分かるので、これはこれで楽しいです。

以下は、同じ東京23区なのに、特に違いが顕著で面白いな~と思った3つの区です。

■大田区
ロケーション:下町の商店街
・地域の人がふらりと立ち寄って30分も1時間も長話をしていく
・ヘルパーさんがよくお見えになる
・自転車で薬局に乗り付ける方多数
・おばあちゃんは手押し車みたいな買い物カートを引いてくることが多い(大田区のおばあちゃんの間で流行?)
・患者さんがよく差し入れをくださる
・生活保護の方が多い
・患者さんのお財布はQVCとかで売っていそうなお財布が多い
・キラキラネーム多い
・おいてある雑誌「女性自身」「スポーツ新聞」

■世田谷区
ロケーション:住宅地近くの商店街
・ばあやが薬を取りに来る
・薬の配達に行くと豪邸でびっくりする
・高齢者の負担割合をみると7割ばかり
・店内にクラシックが流れている
・万券支払率が高い
・アンケートの字が綺麗
・キラキラネーム少ない
・おいてある雑誌「AERA」「オレンジページ」

■江東区
ロケーション:新興住宅地とオフィス
・ベビーシッターさんが薬を取りに来る
・共働きが多いのか、平日にお父さんが子連れで来局されることが多い
・朝一、昼休み、18時頃に会社員の来局が増える
・待合室に置いてある血圧計の使用頻度が高い(サラリーマンが待ち時間に測っている)
・外国の患者さんが多い(1日5人くらい)
・お財布はCOACH、ルイ・ヴィトン、シャネルなどブランドものが多い
・キラキラネーム少ない
・健康志向の患者さんが多いためか、雑誌より健康を重視した指導箋が待合室に充実

おもしろいですよね。
これが、全国になったらどんな違いが見えてくるのでしょうか。

地域により、患者さんの傾向が全く違います。
したがって、薬剤師としての患者さんとの接し方、薬局の立ち位置も異なっているように感じています。
この違いを明確にして、もっと掘り下げていくために、今後は都内近郊のみではなく地方へも行ってみたいと思っています。


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最近派遣でお邪魔している薬局さんに、先月から新しい医療事務さんが入社されました。

細々としたところに気配りが行き届いていて、笑顔が素敵な方です。
その方が、ほかの医療事務さんとお話をしていた「薬剤師からプレッシャーを感じるとき」が印象的だったのと、「こういうところに気をつかわせてしまうんだ・・・」と思ったことがあったので、こちらで共有を・・・。




1)入力中、背後に立たれてじっとPCを見つめられる
これは、たしかにプレッシャーですよね。
すみません。
調剤をするときに処方箋を見に行くので、ついつい入力者の背後に立つことになってしまいがちですよね。
たとえば、調剤が終わって投薬の準備が整った後に、「入力どれくらいまで進んでるかな~」といった気持ちで覗きに行く回数は減らそうと思いました。

2)入力の途中で、間違いを指摘する
1)とすこし重複しますが、後ろから眺めていて、入力ミスがあったときにその場で指摘すると、人によってはどこまで入力したのか分からなくなってしまったり・・・と、混乱してしまうこともあるようです。
入力が終わって、出力をかけるタイミングとかで言うといいのかもしれないですね。

このお話をしていた時のベテラン医療事務さんの言葉が印象的でした。

「このプレッシャーと、待合室からの患者様のプレッシャーに耐えられないで、1ヵ月くらいで辞める人多いんですよね・・・」

分かります・・・。

「PCの方を向いているときには、泣いていてもばれないから、入力しながら静かに泣いていたことが何度あるか・・・」

そ、そうだったんですか!?

なにはともあれ、話し合って協力したら解決できそうなことばかりなので、気持ちよく働けるように改善していけたらいいですよね!


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患者様と「暑いわね」とお話をしていたときのこと。
お帰りになる患者様が、

「このあと、お花屋さんに寄ってほおずきがあったら買って来ようと思っているのよ」

とおっしゃいました。




ほおずきといえば、小さな頃、夏休みに祖母の家に遊びに行くたびに「ほおずきの笛」を作っていました。
ふと懐かしくなり、そのことを患者様にお話すると、

「あら、私もうんと小さな子供の頃にほおずきの笛を作って遊んでいたのよ」

と嬉しそうにお話をしてくださいました。
患者様との、こういった何気ないお話をしているひとときが幸せです。

ほおずき、見つかっているといいなぁ。


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ある派遣先でのことです。

「ちゃんと調剤とか投薬が出来る人が来てよかった〜」

そういわれました。

???
薬剤師として派遣されてきたのに、おかしな台詞です。


疑問に思ってスタッフさんに尋ねると、先日ある派遣会社からやってきた薬剤師が、文字通り全く仕事ができない方だったのだとか・・・。

「年齢は40代後半から50代の女性。調剤未経験だったんですよ。
午前中の処方箋枚数が50枚を超えてしまう忙しい曜日に一人薬剤師だったからといって、お願いしたのが間違いだったんでしょうね・・・」

結局、その方は調剤、監査、投薬、なにも出来なかったので、他のスタッフの邪魔にならないように、お仕事終了時間まで隅っこにいてもらったそうです。

う〜ん・・・。

私がそこの管理薬剤師だったとしても、ヘルプはお願いすると思います。
一人で午前中だけで50枚はきついです。
患者さんにもお待たせしてご迷惑をおかけしてしまうからです。

管理薬剤師の先生がおっしゃるように、相手が未経験だと分かっていて入れたのは問題かもしれません。
でも、それよりも気になったのは以下の2点。

1)派遣薬剤師に対して
どうして調剤未経験で、そんな忙しい店舗の派遣に入ってやっていけると思ったのか。

派遣会社に登録して、お仕事を頂けるときには、たいてい処方箋枚数・応需科目が知らされると思います。
その方は、知らされていなかったのか。
はたまた、未経験だから午前中50枚を自分を含めて二人でさばくのが、結構大変な作業だと分からなかったのか・・・。

2)派遣会社に対して
どうして未経験の人を、(きっと分かっているはずなのに)忙しい店舗に入れたのか。

派遣先も納得しているのだから、べつになにも問題ないんですけどね・・・。
でも、「本当に大丈夫ですか?すごく忙しいですよ」とか、例えば職歴を見てフォローはなかったのでしょうか。そもそも、その方に「お仕事があるよ!」と声をかけるべきではなかったのでは・・・。

・・・と、すみません。
各方面の事情を知らない者の素朴な思いです。
きっと緊急で、人が足りないときには仕方ないんでしょうね。

こういうことで、派遣薬剤師に対する印象が悪くなると、なんだか悲しいです。
ものすごく仕事ができる派遣薬剤師さんもいっぱいいるんですよ!


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私がいま派遣薬剤師として働かせて頂いている薬局は、調剤メインですが、OTC販売にも力を入れています。
薬剤師が親身に相談に乗りながら販売する、このOTCを目当てにやってくる患者さんも多いです。

ところが、先週と今週で立て続けに困ったことが・・・。

他の患者様もいらっしゃるところで、症状のある局部を見せようと下半身を露出する患者様が来局されたのです。
(もう一人は、上半身裸になりだした患者様です)

でも、これは半分以上私の対応が悪かったんだろうな・・・と反省。
患者様が訴えている皮膚の症状に合ったお薬を、すぐにお勧めできなかったのです。
きっと、患者様は、「症状のある部分を見せたら、この薬剤師はアドバイスしやすいのかな・・・」と思ったのだと思います。

が、ここで私はあまりにもびっくりして固まってしまい、薬をすすめるどころか、露出した患部をしまうようにともアドバイスできず、男性の薬局長を呼びに逃げ出してしまいました・・・。

以下、このエピソードを通しての反省です。

1)患者様の気持ちを傷つけないように露出部位をしまうようにお願いするにはどうすればよかったか
今思えば、「赤くなってじゅくじゅくしていますね。もうしまって頂いて大丈夫ですよ」とか言えばよかったんだろうな・・・と反省。
ベテラン事務さんは、「おじいちゃん、こんなところで出しちゃだめでしょ!しまって!!って言えばよかったのよ~」とからから笑っていました。なるほど。

2)患者様を前に逃亡はなかろう・・・
これは、もう、ほんと未熟な対応で恥ずかしいです。

ほかの薬剤師の方もこんな経験されているのでしょうか・・・。
きっと、さらりと対応をされているんだろうなぁ・・・。

お年寄りが多い、地域密着の薬局ならではの事件でした。




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プロフィール
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タカガキ
性別:
女性
職業:
薬剤師ライター
自己紹介:
保険調剤薬局薬剤師、医薬系広告代理店での編集、メディカルコピーライターを経てフリーランスの薬剤師ライターに。人だけではなく動物の医療の取材も行っています。著書「犬の介護に役立つ本(山と溪谷社)」。

薬剤師向け雑誌、医薬系業界紙のほか、一般の方向けの「編集会議」「Wan」「猫生活」などでもお仕事をさせて頂いています。
代理店勤務の経験を活かし、メディカル系のコピーライティングも。

お仕事のご依頼など、お気軽にお声をおかけください。
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