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2024 .11.21
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4月です。すごい新人さんの登場です。
とある薬局さんの新人薬剤師さんの挨拶だったそうです。

曰く、「6年制卒の私」は、「みなさんのような4年制卒」とは格が違うのだそうです。
いやあ、すごいですね~(笑)。
将来が楽しみです。




皆さまの薬局には新人さんは入りましたか?
一生懸命でかわいい後輩が入ってくると刺激になりますし、やる気がわきますよね!
職場の雰囲気も新人さんにつられて、いきいきと新鮮な空気に彩られていくような気がします。

あいにく、私がいる薬局さんには新人さんは入ってきませんでしたが、街を行き交う新品のスーツに身を包んだ新人さんたちを見ているだけで「自分も初心にかえってがんばるぞー!」という気持ちになります。


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立春が過ぎたというのに寒い日が続いていますね。
私が派遣で行っている薬局さんは、節電のために調剤室の空調を切っていることがあります。

動き回っていると、白衣を着ているしぽかぽかなのですが、座って薬歴を書いているとだんだん冷えてきます。

手が氷のように冷たくなったときに、80代の女性の患者様がいらっしゃいました。

お薬の説明を終えて、お金を受け取っているとき、ふと患者様の手に私の指先が触れてしまいました。

よっぽど私の手が冷たかったのでしょう。
患者様は、私の指をぎゅっと握ってくださり、

「私の手、あったかいでしょ」

手を温めてくださいました。



ちいさくて、あたたかくて、すべすべした手でした。

指先はもちろん、たちまち温かくなりました。
そして、なにより、患者様のあたたかい気持ちに触れ、私の心もぽおっとあたたかくなりました。

こういった出来事がうれしくて、薬剤師の仕事を続けているんだなぁ。
改めて感じた出来事でした。

ありがとうございます。

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花粉症でしょうか。
抗アレルギーの点眼薬を投薬していた時のこと。

「1日4回両眼にお使いくださいね」

と説明したところ、

「1日4回ってどういうこと?」

と患者様。




「右目に2回、左目に2回ってこと?」

いやいやいや。
違います!!!!

あわてて、

「朝、昼、夕、寝る前に各目にお使いください」

”朝、昼、夕、寝る前”という言葉にあわせて、目に目薬を差すジェスチャーをつけながら説明すると、

「片目に連続4回差すっていうこと?」

と、患者様がおっしゃる。

いやいやいやいや!!!!

「いえいえ、1滴で十分に効果があります。1日4回というのは4時間おきくらいに、4回ということです。4時間おきくらいに、各目に1滴ずつ目薬を差してください」

これでようやく意思の疎通が出来た。

なにげないジェスチャーや言い方でこんなにも誤解を生むものなんですね。
すごく勉強になりました。

と、同時に反省しました。

分かりやすい投薬をするって、本当に難しい。
改めて感じた出来事でした。


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 骨粗鬆症の治療薬をお出ししたとき、患者様がぽつりとおっしゃいました。

「コップ一杯のお水でって言われても、冬の起き抜けに冷たいお水をそんなにたくさん飲むのはつらいのよね」

と。






はっとしました。


そうか…。


お白湯で飲んでも大丈夫だということも、ちゃんとお伝えしないと患者様はわからないんですよね。


水道をひねって蛇口から出てきた冷たいお水でお薬を飲まないといけないと思っていらっしゃるかもしれないんです。

あわてて、お白湯で飲んでも問題ないことをお伝えしました。


ちょっとした一言ですけど、「お水かお白湯でお飲みください」とお伝えすればよかったんですよね。
自分の心づかいの足りなさを反省しました。


そして改めて、患者さまに寄り添い、ハートのある言葉でお薬のことを伝えていける薬剤師になりたいと思いました。



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混雑してきた薬局内。

にもかかわらず、薬剤師をつかまえてずっと長話を続けているちょっと困った患者様Aさん。

他の患者様は、すこ~しイライラし始めています。いやな雰囲気です。

 
さあ、困った。




と、思っていたら。

「お元気そうでいいわね。私なんてもう、あと何年生きられることやら」

Aさんに、ゆっくりと話しかける女性の患者様がいました。

急に話しかけられて驚くAさん。
でも、もともとお話好きなので、すぐに会話が始まります。

「なに言ってるの。元気じゃないからこんなところに来てるんでしょ。あなたおいくつ?」

「私は83歳。あなたは?」

「私は79歳」

「あら、お若くていいわね」

「なに言ってるの。家じゃばばあ扱いよ」

ぽんぽんお話が弾むこと!
しかも、会話の最中にたくさん褒められて、Aさんは気分が良さそうです。

すっかり機嫌よくなったAさん。
いつもはもう少し薬剤師相手のお話が続くところなのですが、今日はすっきりした表情で満足そうに席を立ちます。

「お互い元気でがんばりましょうね」

とAさん。

「ほんとにね。お元気でね」

Aさんは初対面である83歳の患者様と、まるで旧友のように挨拶を交わし、薬局を出ていきました。

その後ろ姿をにこにこ見守っていた83歳の患者様ですが、Aさんの姿が見えなくなると、おっとりしたおとぼけ風だったキャラ(?)を一変させ、茫然と立ちつくす薬剤師に一言。

「ああいう方はね、褒めてさしあげればいいのよ」

気分を良くさせれば話を切り上げるの。

ぴしゃっと言いました。

薬局スタッフ一同(きっと居合わせた患者様も)、心の中で拍手喝采していました。

なんとも粋な患者様でした。

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プロフィール
HN:
タカガキ
性別:
女性
職業:
薬剤師ライター
自己紹介:
保険調剤薬局薬剤師、医薬系広告代理店での編集、メディカルコピーライターを経てフリーランスの薬剤師ライターに。人だけではなく動物の医療の取材も行っています。著書「犬の介護に役立つ本(山と溪谷社)」。

薬剤師向け雑誌、医薬系業界紙のほか、一般の方向けの「編集会議」「Wan」「猫生活」などでもお仕事をさせて頂いています。
代理店勤務の経験を活かし、メディカル系のコピーライティングも。

お仕事のご依頼など、お気軽にお声をおかけください。
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